被相続人の死後に無断で預金が払い戻されたら?①--訴訟提起
被相続人の死後、相続人の一人が、他の相続人に無断で遺産である預金を払い戻した場合、どのような対応をすべきでしょうか。 遺言書がない場合、被相続人の死後、遺産分割が成立するまでの間は、遺産は原則として各相続人の共有となりますが、預金については被相続人の死亡と同時に法定相続分で当然に分割されるというのが裁判所の考え方です。 したがって、被相続人の死後、相続人の一人が、他の相続人に無断で遺産である…
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被相続人の死後、相続人の一人が、他の相続人に無断で遺産である預金を払い戻した場合、どのような対応をすべきでしょうか。 遺言書がない場合、被相続人の死後、遺産分割が成立するまでの間は、遺産は原則として各相続人の共有となりますが、預金については被相続人の死亡と同時に法定相続分で当然に分割されるというのが裁判所の考え方です。 したがって、被相続人の死後、相続人の一人が、他の相続人に無断で遺産である…
遺産の中に不動産がある場合、その取り扱いを巡って紛争となるケースは少なくありません。 評価方法の点でも、分割方法の点でも、全員が納得する結論はなかなかないのが実情です。 評価方法に関しては、①時価を基準とする方法、②相続税評価額を基準とする方法、③固定資産税評価額を基準とする方法、などがあり、相続人全員の合意があればいずれでも構いませんが、争いがあれば①によるのが一般です。 また、①につい…
相続発生後、被相続人の財産は、プラスであれマイナスであれ、いったん相続人全員の共有財産となります。 この共有財産を、だれがどれだけ受け取るのかを決めることを遺産分割といい、そのための話し合いを遺産分割協議といいます。 なお、生命保険金や死亡退職金は、相続発生と同時に受取人のものとなりますので、遺産分割の対象とはなりませんが、 相続税の対象とはなります。 また、お墓や仏具といった祭祀財産も遺…
遺産相続の際によく問題となるのは、相続財産を管理していた特定の相続人が、相続の前後に財産を使い込んでしまう、いわゆる「相続財産の使い込み」です。 被相続人の預貯金を勝手に引き出す、被相続人が加入している保険を勝手に解約して、解約返戻金を受け取る、被相続人の不動産を勝手に売却して代金を受け取る、被相続人の株式を勝手に取引したり換金したりする、といった相談が後を絶ちません。 このような行為がなさ…